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The Dark Snek Rises By Josh Silvestri

スタンダード

http://www.channelfireball.com/articles/the-dark-snek-rises/

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 スタンダードは思いのほかメタが固まらない。発売以降毎週tier1は移り変わり、プレイヤーはメタ読みに呻吟する。大会結果が毎回違うのは悪評高い前環境との違いだろう。ちょっとおさらいしておこうか。

  • 初週に黒緑アグロ・ミッドンジ巻き付き蛇デッキが登場。
  • それを承け様々なタイプのサヒーリコンボがメタを席巻する。
  • PT霊気紛争ではマルドゥが歴史に残る活躍を見せた。
  • 最終的にGPピッツバーグではマルドゥを狩るべく黒緑が復活。トップ8にはサヒーリ、黒緑、マルドゥが出揃った。

 現環境はトップメタの三竦みに、tier2以降のデッキが割り込もうと狙っている状況だ。ラヴニカ・テーロス期のスタンダードが思い出される。3種類のデッキがどの大会でもトップメタで、新デッキが出ては上位に食い込んでいた。受け取り方は人それぞれだ。固定化されたメタにも流動性があるとみるか、停滞期に差し掛かっているとみるか。

 相性はこんなところだろう。

黒緑ミッドレンジ<サヒーリ<マルドゥ<黒緑アグロ

 赤青現出と4C霊気池が次に控える。どちらもデッキパワーが高いので、メタに食い込んでくる可能性は大いにある。

 これからのスタンダードを戦うにはいくつかの選択肢がある。

  1. tier1のデッキを使い込む
  2. どのtier1が増えるかを予想し、メタデッキを持ち込む
  3. 受けの広い黒緑を使う。ミラー用にデッキを調整する
  4. tier1のうち2つに勝てるメタ外デッキを使う

 もし4番を選ぶなら、赤青現出とスルタイコントロールはとても良い選択となる。どちらも少なくとも理論上、tier1のうち2つのデッキに有利がつく。欠点としてはどちらのデッキも、トップメタのデッキと違って事故死する確率が高い。デッキプランを目指す余り、安定性を犠牲にしている。

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 例えば、赤青現出はきちんと回れば大半の黒緑デッキを蹴散らすことが出来る。相手方には《熱病の幻視(SOI)》への対抗策はなく、際限なく墓地から戻る《縫い翼のスカーブ(SOI)》と《秘蔵の縫合体(SOI)》に対しては首をすくめるばかりだ。《コジレックの帰還(OGW)》はボードを押し流し、《老いたる深海鬼(EMN)》を落とせる除去はない。こちらの体制が整う前にライフを削り切れるのは、高速型のエネルギーアグロくらいのものだ。一方、デッキを掘り進めれど縫合体に辿り着かず負けることもある。

 一方、色々なタイプのスルタイコントロールが地元のPPTQで好成績を収めた。黒・青巨人をサーチできる構成の《ウルヴェンワルド横断(SOI)》はなんて強いんだろうね。問題は、引きムラがあって1:1交換を取り続けるゲームが難しいことだ。青赤コントロールにも同じことが言えるが、序盤にキャスト出来ないカードが多い分、より深刻だ。とはいえ、受けが広いし機械巨人はタダ強だ。

 二番煎じは嫌だ?トップメタが使いたい?良いだろう。黒緑は私の好みじゃないが、毎週結果を残してきたことは否定しようがない。自分のスタイルに合わせてデッキをいじるのは良いが、ミラーの勝率を著しく損なう構築は止そう(《致命的な一押し(AER)》をメインに積まないとかね)。

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 《豪華の王、ゴンティ(KLD)》をメインに採用するリストがMOで一般的になりつつある。一方、GPピッツバーグのトップ8ではHunter Cochranのみがメインに積むに留まった。Brad NelsonとBen Rubinの使ったゴンティ入り黒緑のリストを張っておくから見ておいてくれ。アタック性能を求めるなら他のカードの方が良い。しかしロングゲームを志向するならゴンティは適任だ。相打ちを取りながら、相手のデッキから一押しや緑巨人を引き抜いてくれる。

B/G Midrange

Ben Rubin, 11th place at GP Pittsburgh

土地

4《花盛りの湿地(KLD)》

4《植物の聖域(KLD)》

4《進化する未開地(BFZ)》

3《風切る泥沼(OGW)》

2《森(KLD)》

7《沼(KLD)》

 

生物

4《残忍な剥ぎ取り(EMN)》

1《森の代言者(OGW)》

3《不屈の追跡者(SOI)》

2《歩行バリスタ(AER)》

2《豪華の王、ゴンティ(KLD)》

2《墓後家蜘蛛、イシュカナ(EMN)》

1《害悪の機械巨人(KLD)》

呪文

4《致命的な一押し(AER)》

4《ウルヴェンワルド横断(SOI)》

2《過去との取り組み(EMN)》

4《闇の掌握(OGW)》

3《最後の望み、リリアナ(EMN)》

2《自然廃退(AER)》

2《破滅の道(BFZ)》

 

サイドボード

4《金属の叱責(AER)》

1《自然のままに(OGW)》

1《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス(BFZ)》

2《破滅の道(BFZ)》

3《屑鉄場のたかり屋(KLD)》

1《不屈の追跡者(SOI)》

1《餌食(SOI)》

1《歩行バリスタ(AER)》

1《島(KLD)》

B/G Energy

Brad Nelson, 12th place at GP Pittsburgh

土地

4《霊気拠点(KLD)》

4《花盛りの湿地(KLD)》

4《風切る泥沼(OGW)》

5《森(KLD)》

7《沼(KLD)》

 

生物

4《歩行バリスタ(AER)》

4《光袖会の収集者(AER)》

4《導路の召使い(KLD)》

4《巻きつき蛇(AER)》

2《ピーマの改革派、リシュカー(AER)》

3《不屈の追跡者(SOI)》

2《豪華の王、ゴンティ(KLD)》

4《新緑の機械巨人(KLD)》

呪文

3《致命的な一押し(AER)》

3《闇の掌握(OGW)》

3《霊気圏の収集艇(AER)》

 

サイドボード

1《致命的な一押し(AER)》

2《過酷な精査(KLD)》

2《自然廃退(AER)》

3《精神背信(BFZ)》

3《造命師の動物記(AER)》

2《餌食(SOI)》

1《豪華の王、ゴンティ(KLD)》

1《殺害/Murder(EMN)》

 

これらを取り上げたわけは、黒緑のテンプレから大きくかけ離れているのが見て取れるからだ。ネット掲示板上位黒緑デッキのデータが上がっているので、それを見れば各人のカード選択が多様なことが分かる。

 最後になるが、現段階でのマルドゥ機体を載せておこう。

Mardu Vehicles

土地

4《秘密の中庭(KLD)》

4《感動的な眺望所(KLD)》

2《霊気拠点(KLD)》

4《産業の塔(AER)》

1《乱脈な気孔(BFZ)》

3《尖塔断の運河(KLD)》

3《平地(KLD)》

2《山(KLD)》

 

生物

4《スレイベンの検査官(SOI)》

4《模範的な造り手(KLD)》

4《経験豊富な操縦者(KLD)》

4《屑鉄場のたかり屋(KLD)》

2《ピア・ナラー(KLD)》

1《模範操縦士、デパラ(KLD)》

2《折れた刃、ギセラ(EMN)》

呪文

3《致命的な一押し(AER)》

4《無許可の分解(KLD)》

2《ゼンディカーの同盟者、ギデオン(BFZ)》

4《キランの真意号(AER)》

2《耕作者の荷馬車(KLD)》

1《領事の旗艦、スカイソブリン(KLD)》

 

サイドボード

4《金属の叱責(AER)》

2《グレムリン解放(AER)》

2《反逆の先導者、チャンドラ(KLD)》

2《ゴブリンの闇住まい(OGW)》

1《空鯨捕りの一撃(KLD)》

1《致命的な一押し(AER)》

1《苦い真理(BFZ)》

1《鋭い突端(OGW)》

1《領事の旗艦、スカイソブリン(KLD)》

  取り立てて珍しいリストではない。黒緑、ミラーで強い一押しをメインから3枚積み、《ショック(AER)》には退場願った。メインに4枚目を積むのではなく、デッキを少し重めに寄せて1戦目からミッドレンジミラーを制することを意識した。ギセラは相手に解答を迫る…なければボードを制圧しておしまいさ。同様にスカイソブリンも、ミラーで鍵を握るギデオンを上からぶっ叩く。大打撃を受けた相手に、回復の余力は残されていない。

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 金属の叱責を積んでいる割にサイドのアーティファクトが少ないと思われるかもしれない。叱責はサヒーリやミッドンレンジミラーで投入するが、アーティファクトはサイド後、特に後手では多くアウトする。ミラーでのアーティファクトは、グレムリン解放で容易く咎められる。笑えないね。最低2枚、多ければもっと積まれている。かつてのミラーマッチなら、収集艇やソブリンをサイド後増量するプランは理に叶っていたが、今となっては恰好の餌だ。

最後になるが、闇住まいは赤黒・マルドゥミラーでインする。除去の1枚ぐらいは墓地に落ちているし、マナを構えていれば相手もダブルブロックする気が起きない。GPピッツバーグのラウンド15を見ていて改めて思った。一方のプレイヤーが優勢に見えたが、どちらも膠着を突破するアタッカーを欠くという意味では互角だった。

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 本体火力が環境に少ないことから、以前のアグロミラーに比べてリアクティブなデカブツを積むことは許容されるようになった。よって、マナをかけず盤面に影響を及ぼすアタッカーである闇住まい、ソブリンの価値は高まった。無許可の分解で落とされようと、アドは取っている。マルドゥミラーの私見を述べるなら、アドの取れるアタッカーを除去で支援する盤面に持ち込む、の言葉に尽きる。1枚挿しの苦い真理はこのプランを後押しする。盤面に影響を与えないとはいえ、3ドローはゲームを決める力がある。

 どう組むにせよ、マルドゥミラーは意識すべきだ。上手いプレイヤーは常にミラー用のカードを用意している。 そうでないプレイヤーは黒緑を始めとして他のデッキをメタっているだろうから、彼らと対戦すれば勝つのは…君だ。