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10 Tips for Aether Revolt Draft

リミテッド

http://www.channelfireball.com/articles/10-tips-for-aether-revolt-draft/

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1.霊気紛争リミテッドは高速環境だが、カラデシュほどのテンポゲーではない

 カラデシュはMTG史上有数の高速アグロ環境だった。霊気紛争が参入しても、アグロの道は残されたかに見えた。紛争のお陰で積極的なアタックに利点があるからだ。しかし経験から言えば、どうやら違うようだ。ノーアクションを続けて勝てる甘い環境ではないが、2マナを10枚積まなければゲームにならない環境でもない。

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 環境の低速化には二つの理由がある。先ず、AAK環境にはKKK環境ほど《改革派の貨物車(KLD)》と(前者よりは影響はないが)《航空艇(KLD)》 がない。貨物車はとにかくデカく、3T目に受け止める体制を整えられなかった相手を容易く轢き潰す。この優秀なコモン機体らは《尖塔横の潜入者(KLD)》や《変速の名手(KLD)》といった多くの赤・白のカードとシナジーを形成するため、中期戦になっても相手を圧倒し続けた。

 二つ目に、アタッカーのサイズが縮みブロッカーのサイズが大きくなったことで、テンポを取り続けて押し切ることが難しくなった。亢進サイクルはワンサイドゲームの主たる要因だった…ブロッカーに除去やバットリを合わせられると、アタッカーは成長し続け高マナ生物を超えるサイズにまで膨れ上がる。霊気紛争の追加により亢進サイクルは減り、生物のサイズはマナ相応になったため、後続のキャストで盤面を止められるようになった。霊気紛争には《ショック(AER)》や《捕食(AER)》といった軽量除去もあるため、一度ついたテンポ差の挽回も可能だ。

 実際のところ、2マナを頂点としたマナカーブでは勝ち抜くことは出来ず、相手の4マナ圏でビタ止まりになる。生物のピック基準はマナカーブよりもサイズに重きを置く環境になった。カラデシュでは2T目に動けなければ即ゲームセットだったが、霊気紛争は違うようだ(勿論、2マナ圏は必要だがね)。

2.霊気紛争では白が最弱カラーだが、皆が考えているほど悪くはない

 近年、5色のパワーバランスが崩壊しアンプレイアブルなカラーが出るまでに至っている。戦乱のゼンディカーの緑、カラデシュの青などはプロプレイヤーが手をつけるのを避けた色だ。霊気紛争の白は最弱カラーだが、何があっても避けるというほどではない。

 ドラフトはパイを取り合うゲームなので、周りの取らないカードが手に入る。つまり色のパワーバランスは自動調整されるわけだ。赤が最強ならそれを巡って過当競争となり、白は最弱であっても争いは起きない。最強カラーを取ろうとして5人で奪い合うくらいなら、最弱カラーを卓内の2人で分け合う方が良い。そこまでして赤を取りに行く価値はないし、白はプレイアブルだ。

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 GPプラハとPT霊気紛争で、最弱カラーということを加味しても白は敬遠され過ぎていた。ドラフト第2ポットで白のコモンが3枚入ったパックが出てきた。その1枚は《暁羽の鷲(AER)》だったんだが、なんと3枚とも1周してきたんだ!鷲はベストコモンの1枚なので、よほどパックが強くない限り流すべきカードではない。

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 白を過小評価する別の要因としては、《光に目が眩む(AER)》は弱いという認識がある。確かに史上最弱の平和なべだが(環境にはブリンク、バウンス、搭乗、即席、エンチャ除去で溢れている)、それでも平和なべなんだ!メインに入れない選択肢はないし、多くの状況で活躍してくれる。8手目で流れてきた光に目が眩むを見逃す手はない。

3.2色の組み合わせはどれも良い

  セットによっては特定の2色の組み合わせが用をなさない場合があるが、霊気紛争は違う。一番嫌いなカラーコンビネーションは赤緑だが空いてれば喜んでやるし、最高の2色と最弱の2色の間に然したる差はないと思う。例を挙げれば、GPでは緑白、緑白、黒赤を、PTでは青緑、白赤をドラフトした。

 しかし2色カラーにはそれぞれアーキタイプがあることには注意してもらいたい。何故なら青緑で機能する緑のカードが、緑白や緑黒で使えるとは限らないからだ。喜ばしいことに、WOTCは強力な多色アンコモンを封入することで、各2色がどのようなデッキになるのかを教えてくれた。たとえパックから出てこずとも、どうピックすべきかの指針となる。黒緑は+1/+1カウンター、青赤は即席、青白は飛行、白黒はアド、赤白は機体アグロ、といった具合だ。カードリストで多色アンコを見るだけで、アーキタイプが分かるようになっている。

4.先ず下準備カードより始めよ

 一般論に同じく、霊気紛争でも条件つきカードよりもその下準備となるカードの方が好みだ。とはいっても《艱苦の伝令(AER)》が条件つきだからといって初手で取らないとは言っていない。私が言いたいのは、《獰猛器具(AER)》や新霊気サイクル(《霊気急襲者(AER)》《霊気毒殺者(AER)》)を、《湿原の運び屋/Fen Hauler》や《砦の発明者(AER)》より先に取るということだ。

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  汎用性の高い下準備カードは高く評価する。例えば《改革派の地図(AER)》は即席・紛争の種となり、色タッチを可能にする。だからこのカードは今セット最高のコモンの1枚だ。獰猛器具は緑のベストコモンであり、ピック状況によっては2パック目初手にもなりうる。霊気急襲者、霊気毒殺者、《霊気追跡者(AER)》はコモントップ10に入っており、初手も辞さない。

5.カラデシュの軽量アーティファクトの評価が上がった

 大した働きをしない1、2マナのアーティファクトなんて普通なら使う気が起きないが、マナ加速としての役割を兼ねるのなら評価はぐっと甘くなる。かつては見向きもされなかった《発明者のゴーグル(KLD)》は、今では特定のデッキで目ざましい活躍を見せる。《金属紡績工の組細工(KLD)》、《歓待する構築物(KLD)》、《歯車工の組細工(KLD)》などは評価の上がったカードたちだ。

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 《抽出機構(KLD)》も大幅に強化された1枚だ。軽量アーティファクトであることに加え、霊気サイクルともシナジーを形成する。トークンを出すたびエネルギーを補給してくれる。

6.霊気紛争は土地16-17、先手フォーマットである

  カラデシュは土地16が当たり前だった。対し霊気紛争ではマナカーブは少し高くなり、エネルギーよりもマナを消費する起動能力が増えたため、土地は16・17どちらもありえる。改革派の地図は事実上土地としてカウントする(つまり土地16枚のデッキなら地図1枚で土地1、地図2枚なら土地を2減らす)。

 先手を選ぶくらいにはアグロなフォーマットだが、ショックを沢山(3枚以上)取れていたり、防御的な構成なら後手もありだ。同様のことがシールドについても言える。

7.1点ダメカードは大幅に価値が上がった

 カラデシュでは、タフ1生物は霊気装置トークンしかなかったと言っていい。仮にも1:2交換を取れるとはいえ《チャンドラの螺旋炎(KLD)》や《炎鍛冶の組細工(KLD)》を活躍させることは難しかった。

 霊気紛争で話は変わった。落とすに足る2/1、3/1が多数登場した。霊気追跡者、霊気毒殺者、《修復専門家(AER)》《飛空士の提督(AER)》《大胆な潜入者(AER)》は、何かのついでに除去できたら嬉しいコモン・アンコモンたちだ。

 タフ1の増加に加え霊気装置トークンの価値も高まった。カラデシュでは1/1にはそれ以上の意味はなかったが、霊気紛争ではトークンを落とすことでマナ加速手段を摘むことにもなりうる。もし螺旋炎でトークン2体を除去したなら、《バリケード破り(AER)》のキャストを最大2ターン遅らせたことになる。これはデカいね。

8.《起伏鱗の大牙獣(AER)》と《暴走急行(AER)》は神話アンコモンである

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 過去にもレアより強いアンコモンは存在したが、大牙獣と暴走急行は「神話アンコモン」の称号を一等高いものにした。2枚ともアンコにしてはとてつもない性能で、このセットの大部分のカードより強い。これらより優先すべきレア/神話レアは《艱苦の伝令(AER)》《霊気圏の収集艇(AER)》、あって《歩行バリスタ(AER)》《キランの真意号(AER)》の合計4枚だ。

9.《領事府の弩級艦(AER)》は過小評価されている

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 GPプラハのフィーチャーマッチで私がこのカードをプレイしたとき、実況者は失笑を漏らし初めて見たと語った。多くのプロがこのカードは弱いと考えているが、僕らの考えは違う!
 即席は好きなアーキなのに、加速のために序盤に並べた軽量アーティファクトは後半役立たずになる。弩級艦は即席スペルを軽減しつつ後半には機体として使えるから、大きなポテンシャルを秘めている。
 結局のところ7/11はボードを掌握するほど巨大なサイズであり、4T目にアタックすることだって夢じゃない。《攻城化改造(AER)》《浮遊化改造(AER)》との魔法コンボは言うまでもないだろう。無色、即席の種、コンボ勝ち、後半の決定力が合わさっているから、このカードは高評価せざるを得ない。

10.《僧帽地帯のドルイド(AER)》は過大評価されている

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  通常、2マナのマナクリはどんなセットでも重宝がられる。ところが霊気紛争には当てはまらない。マナ能力持ちは少なく、マナカーブは5で止まる。3マナ圏には強力な生物が揃っておりマナカーブが太るポイントとなるため、マナをジャンプすることに然したる利点はない。高マナカードは即席を備えているため、マナクリと同じ役割はアーティファクトでも担える。
 だからといってこのカードをアンプレイアブルとは言わないが、高く評価することもない。緑のコモンで言えば、《たかり猫猿(AER)》《造命物騎兵(AER)》《獰猛器具(AER)》のトップカードに劣る。一段下の《枷はずれな成長(AER)》《捕食(AER)》《霊気流の豹(AER)》とドッコイといったところ。大半のデッキで上記カードより弱いと聞いても驚かないよ。

おまけ:コモンカードトップ10

10位:《光に目が眩む(AER)》
9位:《暁羽の鷲(AER)》
8位:《たかり猫猿(AER)》
7位:《霊気毒殺者(AER)》
6位:《ショック(AER)》
5位:《改革派の地図(AER)》
4位:《霊気追跡者(AER)》
3位:《霊気急襲者(AER)》
2位:《チャンドラの革命(AER)》
1位:《果敢な爆破(AER)》

1位2位は別格だが、3位以降の差は小さく順位は変動しうる。チームメイトは追跡者を急襲者より高くつけるが、急襲者は青に必須で序盤に取るべきカードのため高評価している(赤が青より強くてもね)。この順位通りにピック優先度を考えろとは言わない。繰り返しになるが、カード間の差は極めて小さいため1,2週間後には順位が変わっても不思議ではない。とはいえ自信をもって言えることは、この10枚は他のコモンより良いカードだってことだ。