Mardu’s Last Hope

http://www.channelfireball.com/articles/mardus-last-hope/

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 GPバルセロナが閉幕したが、記事のタネに困った。何故って、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン(BFZ)》と《守護フェリダー(AER)》は100%禁止になるって思ってたからね。公式が変更なしにしてくれたおかげで、こうしてGPバルセロナで使ったデッキを紹介できるってわけさ。

 

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 デッキはマルドゥとハナから決めてた。PTでお世話になったからね。

 リリアナを足すってアイデアは友人のMatteo Venturiがもたらしてくれた。彼がRPTQで4位入賞したリストから少し変えて今回のGPに臨むことにした。Vuillotのデッキ(4ギデオン2チャンドラ2ニクシリス)のリストも試したんだが、そこまでアドアドしくするのは好きじゃないし、カラーバランスも一色タッチに留めたかった。

 第一の選択肢:赤白タッチ黒。PVの記事では《歩行バリスタ(AER)》より《経験豊富な操縦者(KLD)》を、《致命的な一押し(AER)》より《ショック(AER)》を優先させ、黒を《無許可の分解(KLD)》タッチに収めていた。

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 言い分は分かるが、首肯しかねる。ショックは《キランの真意号(AER)》を落とせない分、同系でとても弱い。サヒーリ相手にショックは強いが、黒緑アグロも依然としてメタに居る以上一押しなしでは生き残れない。

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  《経験豊富な操縦者(KLD)》もどうかな。《つむじ風の巨匠(KLD)》や《歩行バリスタ(AER)》で簡単に対処される。バリスタは《模範的な造り手(KLD)》や《産業の塔(AER)》のアーティファクトカウントであるばかりでなく、4Cサヒーリへの解答になる。最高のね。

 先週末開かれた2つのGPで上位入賞したマルドゥ8つの内、6つがバリスタ採用なのは尤もだ。Marcio Carvalhoはメインで操縦者とバリスタを2枚づつ入れサイドに1枚なので、操縦者のみは一つだけだった。

 第二の選択肢:白黒タッチ赤。これが今日の記事の内容だ。

 これが Fabrizio Campaninoと私が練り上げて52位フィニッシュしたデッキだ。

Mardu Vehicles

土地

4《感動的な眺望所(KLD)》

4《秘密の中庭(KLD)》

1《凶兆の廃墟(SOI)》

4《産業の塔(AER)》

3《霊気拠点(KLD)》

2《乱脈な気孔(BFZ)》

2《平地(KLD)》

4《沼(KLD)》

生物

2《大天使アヴァシン(SOI)》

4《スレイベンの検査官(SOI)》

2《異端聖戦士、サリア(EMN)》

4《屑鉄場のたかり屋(KLD)》

4《模範的な造り手(KLD)》

3《歩行バリスタ(AER)》

呪文

4《キランの真意号(AER)》

4《無許可の分解(KLD)》

3《致命的な一押し(AER)》

4《ゼンディカーの同盟者、ギデオン(BFZ)》

2《最後の望み、リリアナ(EMN)》

サイドボード

2《リリアナの誓い(EMN)》

2《苦渋の破棄(SOI)》

1《致命的な一押し(AER)》

1《乱脈な気孔(BFZ)》

2《死の宿敵、ソリン(SOI)》

2《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス(BFZ)》

2《断片化(KLD)》

2《燻蒸(KLD)》

1《歩行バリスタ(AER)》

 

 目を惹くのはなんといってもリリアナ。エムラの禁止で黒緑高揚と共に姿を消した彼女だが、作り手、バリスタ、飛行機械トークン溢れる現環境ではまだまだ使い出がある。

 PWなので、誓いの誘発や3T目の真意号搭乗も可能だ。

 ダブルシンボルが厄介なので先人の知恵も借りつつ、キャストに必要とされる黒マナ源を18と導き出した。

 見てわかる通り、ほぼ白黒でまとまっていて赤は無許可の分解だけだ。

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  本来嫌いなカードなんだが、白黒両方の色マナ源が必要だった。もしリリアナを積まないのなら、霊気拠点は1枚以下にするよ。

 リリアナはタフ1生物を撃ち落とす能力が同系の決め手となるばかりでなく、4Cサヒーリ相手にも頼りになる。+起動で飛行機械トークンを処理すると同時に、コンボを決めるために目の敵にされるバリスタをマイナス能力で使いまわしてやれる。4Cサヒーリには3回当たったが負け知らず、うち一人は優勝者のPetr Sochurekだ。どのマッチでも活躍して、対戦相手は感心していたよ。

サイドボード

対マルドゥ

 星の数ほどマルドゥと回したが未だに最適解を見いだせていないので、確たるサイドプランは示せない。私は全抜きする模範的な作り手にしても、多くのトッププロは先手で残すと言っている。

 相手がコントロールプランでサイドインするなら後手の場合同じ戦略を取るべきなんだが、それは誓いをプレイされるまで分からないよね。難物だ。相手のプランに合わせたサイドが求められるが、推測に任せるしかないんだ。

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  後手で燻蒸入れたこともあったからね。これまでなら考えられなかったことだ。

4Cサヒーリ

アウト

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イン

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 対サヒーリの戦略は至ってシンプル…アグロを保て。サイドの入れ替えも、一押し3枚を破棄2枚バリスタ1枚にするだけだ。バリスタは構えることなくコンボ阻害が適うので、サリアと同じく最高の対策カードだ。

 PWを投入する人も見かけるが、どうかと思うよ。相手には飛行持ちが居るし、《サヒーリ・ライ(KLD)》や《チャンドラの誓い(OGW)》はプレインズウォーカーへのプレッシャーになる。攻勢を緩めないのが手だ。

 赤マナが少ないので《グレムリン解放(AER)》は断片化にした。こっちも範囲は広いし、対処カードは軽い方が良い。

ティムールタワー

 ティムールタワーに2回当たりどっちもストレート勝ちだったが、断片化が良い働きをしたね。赤マナがなくとも《電招の塔(KLD)》を打ち砕き、3T目のダブルアクションを可能にした。

アウト

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イン

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 ティムール相手には一押し3サリア2拠点1をミシュランバリスタ1破棄2断片化2に差し替える。

 否認をたっぷり採用してるだろうから、ニクシリスのようなカードはインしない。軽い対策カードを積んで速度を落とさぬよう努める。

 マルドゥバリスタはスタンダードで最高のデッキだ。そしてリリアナはトップメタのデッキに打ち勝つための、最後の望みだ。