8 Effective Cards to Beat Scapeshift in Standard By Frank Karsten // 31 Jul, 2019

 

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 GPデンバーはLSVが優勝をかっさらった(彼のレポも載ってるよ)。バントスケシはOndřej Stráský知名度を高めたデッキだ。トップ8の半数がバントスケシ…基本セット2020のスタンで、倒すべきはこいつだ。

 

Bant Scapeshift

Luis Scott-Vargas

 上記リストは大会後にLSVがアップデートしたもの。

 

 デッキの指針は明確。土地を7.8枚置いたら、スケシを打つだけ。土地が7枚なら《死者の原野》1枚と6枚のばらばらの土地をサーチして、ゾンビを7体生成。土地が8枚なら原野をもう一枚足してゾンビを16体繰り出そう。土地が14枚ともなればゾンビが56体。

  オイラには簡単だね…と冗談はさておき、スケシが引けない場合は素引きした原野で並べるか、ハイドロ連打をするか。総じて、スタン環境の全てのデッキを圧倒することが出来る(例外は《涙の氾濫》と《運命のきずな/Nexus of Fate》)。

 

 当然、その倒し方が問題になる。デンバーでは専用サイドはほぼ見かけなかったが、幸いに現スタンには効果的な対策がある。この記事では8枚を紹介し、それぞれの長所短所を分析していく。

 

スケシ打倒の8枚

《炎の一掃》

Flame Sweep

 面で対処できるから、《溶岩コイル/Lava Coil(GRN)》や《喪心/Cast Down》よりはずっと強い。とはいえ、場に出ている《死者の原野》や、《時を解す者、テフェリー》によるエンド時インスタントタイミングのスケシは対処できない。結局は、コントロール側が使うカードとしては信頼できない。

 とはいえ、アグロのサイドカードとしては有能。3テフェが苦にならず、「あとワンパン通せば」の状況で勝てるからだ。ジャンド恐竜、ジェスカイ飛行、ボロスフェザーなら自軍は被害を受けず、数枚サイドに忍ばせれば役に立つ。小粒デッキ相手にも使えるしね。

 

《軍団の最期》

Legion's End

 こいつも自分に被害のない2マナ全除去だ。ハイドロへの除去手段にもなる。マナ効率が良いのでオルゾフ吸血鬼のメイン若しくはサイドで。けど欠点があって、《夏の帳》で対処されうる。

 

《拘留代理人

Deputy of Detention

 エスパーヒーローのような使いまわし出来るデッキなら、《軍団の最期》より上。これも《夏の帳》で対処されるが、テフェリーでバウンス出来るので1度ならずゾンビ軍団を対処できる。

 

《漂流自我/Unmoored Ego(GRN)》

Unmoored Ego

 これも《夏の帳》で対処されるが、良い対策カードだ。場に原野がない状況でキャスト出来たなら、原野指定。そうすれば相手の勝ち手段はハイドロのみ(若しくはサイド後のケラトプス)になる。

 総じて、《強迫》よりは影響力の大きなハンデス。同時に《運命のきずな/Nexus of Fate》への対策にもなるので、エスパーコン辺りのサイド要員として考慮に値する。

 

《悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver(THS)》

Ashiok, Dream Render

 デッキサーチを阻害できるため、《風景の変容/Scapeshift》《灰からの成長/Grow from the Ashes》《迂回路/Circuitous Route(GRN)》をシャットアウト出来る。瞬時にして相手のデッキの10枚は紙屑と化す。やばいね!

 こいつの強さは《時を解す者、テフェリー(WAR)》《夏の帳(M20)》で対処できないこと。対処するには《牢獄領域》かハイドロビート、素出し原野のゾンビビートぐらい。大抵アショクは起動し続けられるね。

 《漂流自我/Unmoored Ego(GRN)》と違い、ネクサスなどの他コンボに対しアショクは無力だ。とはいえバントスケシが人気であり続けるなら、黒/青のデッキでならサイドに積みたがるかもしれない。

 

《高山の月/Alpine Moon》

Alpine Moon

  《死者の原野》を機能停止させる。《爆発域》や《時を解す者、テフェリー(WAR)》のバウンスであっさり対処されるので、キャスト即勝ちではない。とはいえ僅か1マナなので、赤いアグロでなら採用を検討しよう。

 

《血染めの太陽/Blood Sun(RIX)》

Blood Sun

 《高山の月/Alpine Moon》と同じく能力を骨抜きにする。加え、《爆発域》の起動や占術土地さえも使えなくする。対処するには3テフェが必要となる。

 軽さが命のアグロでなら《高山の月/Alpine Moon》を優先するが、長期戦を志向しアドが重要なデッキでなら《血染めの太陽/Blood Sun(RIX)》の方が強い。

 当然ながら、《睡蓮の原野》との相性も抜群。元は電波だったこのコンボも、これからガチカードになるかもな。

 

《狡猾な巾着切り/Crafty Cutpurse(RIX)》

Crafty Cutpurse

 お気に入り。《否認/Negate(RIX)》と同じく、3テフェが居たら役立たず。だがもしテフェがいない状況でスケシを打ってきてゾンビ生成が誘発したならそこに合わせるだけ。そうすればゾンビ軍団を丸ごと盗み出せる。シミフラのサイドカードとしてぴったりじゃないか?

 

結論

 環境にバントスケシ対策は沢山あり、どれも長所短所がある。《戦争の犠牲》《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy(GRN)》《廃墟の地/Field of Ruin(XLN)》といったランデスを紹介しなかったのはワケがある。確かに《死者の原野》1枚への回答にはなるが、スケシそのものへの対策にはならないからだ。

 最後に。メタはバントスケシへと移行し、風当たりも強まりつつある。直近の大型大会はレッドブル協賛大会で、日曜午後に配信もされる。バントスケシが依然活躍できるか見物だな。はてさて…風景の趨勢はどうなることやら。